TはTOKYOのTのブログ

映画ログを中心にしております。映画館での鑑賞が中心です。旧作より新作が過半数を超えるのが方針としてます。

2023年8月鑑賞映画

 


真夜中の虹
目黒シネマ
カウリスマキ初体験。もっとショット長いタイプの監督かと思ってましたが、サクサクかなり早い。物語の進め方が早い。1シーンは多くても3ショットぐらいか。へちゃむくれたおっさんの地味な人生を淡々と描く。

パラダイスの夕暮れ
目黒シネマ
スタイルチェンジはあまりしないらしく、撮影編集のフィロソフィーは上記と変わらず。淡々とした恋愛?模様。あまり前触れなく倒れたり、さっくりボコられてしまったりする。それでも構図のこだわりは強い。けれどあっさりした切り口はダルデンヌ兄弟を思い出すが、ダルデンヌよりは政治テーマを前面化させないか。キャリア年齢で言えば金子修介黒沢清と同じぐらいか。あと音楽が割と流しっぱなしなのも、特徴かもしれない。ジム・ジャームッシュとかも近い位置かもしれない。

ドクトルマブゼ
シネマヴェーラ
シネマヴェーラに向かう途中で孫GONGとすれ違った。主演が日本で言うなら市村正親をもっと崩したような顔だった。長尺チャレンジ峠のサイレント部門代表作。フリッツ・ラングはまだまだ観たい。音楽もとても良い。経済犯罪と賭博がメインだが、テキサスホールデムとも違うのかな。

ロマンス
国立映画アーカイブ
ラサール石井玉置浩二と聞いて不安に思ったが、とても良い。ラサール石井って若い時カッコ良かったのかと思いきや、全く変わらず。体型、私と同じようにも思える。主演二人に役者を使っていないので、ブロークンな作品かと思いきやとてもウェルメイド、玉置浩二ラサール石井の会話だけで魅せる。ウォッカアロエジュース割りを飲んでみたがあまり推奨できない。撮り方もオーソドックスで心地よい。ヒロインの水島かおりは監督の長崎俊一と結婚しているそう。後で気付いたが隣の隣ぐらいの席に3人家族がいたが、恐らく本人達ではないか。玉置浩二は「ふ・た・り・ぼ・っ・ち」でも素晴らしい演技をしていたので、こんなに続けて良い演技を出きるなんて。という話を飲み屋でしたら、そんなの皆知っているとのこと。

死んでもいい
国立映画アーカイブ
男向けメロドラマ。大竹しのぶが室田日出夫と結婚するセンスの良さにまず感動する。永瀬は当時だいぶ登板回数多かったが、この映画では室田に貫禄負けしてしまっている。室田は大竹が不倫をしたことを分かっていながら、大竹を愛人という体でラブホテルに行こうと誘うなんて気が利いている。映画のなかで「妻の不倫に気が付いたらどうする」という展開の正解のような気がする。大竹しのぶの魅力が爆発している映画と思ったが、知り合いの女性は石井隆本人に「大竹しのぶはミスマッチだった」と言ってしまったことがあるとのこと。誰が見たってエロい雰囲気の女性だとなんだか、ダサくなりそうな気もする。雨の表現は映画史でも屈指かもしれない。雨の大竹しのぶに心奪われ、襲う。この映画自体ポルノっぽい見方でいいのかな。

ベネデッタ
キネカ大森
キリスト教映画ってどうしてもあまりピンと来ないことが多いので避けていたがキネカ大森で上映されるなら見てみようと思い鑑賞。組織政治とイカサマの関係が素晴らしい。「虚空門GATE」や「職業欄はエスパー」それに「白い巨塔」にレズビアンを合わせたようなかなり盛りだくさんな内容。シャーロット・ランプリングの政治的手腕も見所。しかし、娘に政治的センスはなかったか。クーデターのような武力制圧にしたって根回しは重要だ。ベネデッタ自体が「虚空門GATE」の主人公を思わせる木の破片が気になるラストも素晴らしい。

すべてうまくいきますように
キネカ大森
劇中の「金のないやつはただ死を待って哀れに死ぬだけだ」という言葉があったが、人類のだいたいはそんなような気もする。「PLAN75」は仕事を探している状態で死を選ぼうとするが、この映画ではもう病魔に犯された状態で死を選ぶ。前も書いたが人生を減価償却的に捉えているので、85歳が死ぬのも別にいいかなと思ってしまう。

我が人生最悪の時 THE MOST TERRIBLE TIME IN MY LIFE
シネマジャック&ベティ
1994年公開。昨日「死んでもいい」と合わせて観ると正直言って永瀬正敏の下手さというか魅力のなさが目立つ。それかあまり男性受けするタイプではないというだけかもしれない。この映画期待していたが、なんだか物足りない。ジャンルとしては大好きなはずなのに。

リボルバー・リリー
109シネマズ川崎
良い映画だと逆に良くなかった点が目立つが、マンホールで襲ってきた陸軍の演技が浮いているように見えてしまったのが惜しい。長谷川博己のかしこまったジェントルな態度が時代掛かってマッチしている。前半の役者の動き、カメラ位置が気持ち良い。アクションもとても流麗で気持ち良い。ベスト入るレベルかもしれない。大正時代ということなので、老人が多そうなのに若い女性が多いのはなんでだろうと思っていたが、ジャニーズが出てきて納得した。女性のファンはちゃんとフェイバリット俳優が出る作品を劇場で観ている。

マイ・エレメント
TOHOシネマズ川崎
アニメーションの表現がユラユラ、プルプルしていて観ているだけで楽しい。抽象的なのにどこか泥臭いのがしっくり来る。


トランスフォーマー ビースト覚醒

TOHOシネマズ川崎
なんだかあまり引っ掛かりがないまま、終わってしまった。



エドワード・ヤンの恋愛時代
TOHOシネマズシャンテ

スマートウォッチをしている人が隣だったので、上映前にしまっておくように釘を刺したが、外国人なのかわかりませんがいちいちスマホをつけて時間を確認して鬱陶しかった。恋愛群像劇でテーマはやはり、豊かさの次は何か、大体どの作品でもエドワード・ヤンはこれをテーマにしているように思える。浜口竜介がコメントを出していたが、「PASSION」の元ネタはこれか。暴力からセックスに流れるのはこれを参照したのかな。エレベーターのラストが最高に気持ちいい。ちなみにミンというキャラクターが田村高廣に似ていた。

 

20本

 

 

海外

新作4本
旧作4本

計8本

 

日本
新作1本

旧作23本

計24本
合計32本