TはTOKYOのTのブログ

映画ログを中心にしております。映画館での鑑賞が中心です。旧作より新作が過半数を超えるのが方針としてます。

韓国映画一人旅①

前から友人から韓国旅行エピソードを聞いていたのだが、でも言葉ができないしなぁなど言い訳を自分に言い聞かせて韓国旅行を先延ばしにしてきた。言葉がわかるようになるまで自分を待つなんて一生かかりそうだ。そんな訳で今回仕事を休み、韓国に一人旅行に行ってきた。韓国旅行の記事やブログはたくさんあるが、どれも女性向けが中心で、男一人となると一気に数が少ない。

自分自身の好きなことを楽しみながら旅行できればなと思っていたが、そうなるとやはり映画になる。前段階として、先日台湾出張で韓国映画「화사한 그녀miss fortune」を中国語字幕で観た。その時にとても楽しめたので、やはりこれしかないと確信する。しかし、台湾で観たときは中国語字幕が良い助けになりなんとなく理解が出来た。しかし、韓国映画を韓国で観るとなると基本的には字幕はない。それでも映像文法なりで理解すれば良いということで強硬突破する。


初日、ホンデのホステルに泊まる。ベッド一つに薄い布団だが自分で選んだのだから仕方がない。映画館が近くに多くあるので問題なく楽しめそうだ。到着してからもう19時を過ぎているし、近くやそのホステル併設のダイニングで酒を飲むのもありだが、近くのロッテシネマ合井でなにやら良さげな戦争映画らしきポスターの映画が上映されるとのこと。ちなみに他には宮崎駿君たちはどう生きるか是枝裕和「怪物」の上映をしているとのこと。どちらも日本で観てしまっている。更に他の映画館情報を調べると岩井俊二「キリエのうた」も上映されているよう。どれも観てしまっている。ちなみに韓国では「冷静と情熱の間に」が人気らしく、リバイバル上映が予定されているとのこと。これは知らないかった。


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せっかくなら韓国の映画を中心にして観たい。この戦争映画かと思ったのが「12.12:The Day韓国タイトル:서울의 봄日本タイトル:ソウルの春」観ていくと分かるが、いかにして全斗煥が軍事クーデターを興したかを恐らく丁寧に周辺人物50人以上を描く。あとで分かったがこの映画の主人公と監督は「アシュラ」のタッグである。全斗煥役があのファン・ジョンミンである。しかしこれも情報を調べるまで分からなかった。華はないが頭のよさそうな痩せた男で、冒頭はこんなのがメインキャストかと思っていると、グイグイ魅力的になっていく。最初の1時間とその後の40分程は情報の流しあいで、特に前半は軍部のチクり、脅し、警告の裏話がほとんどである。なのにとても面白い。軍部が集まって飲み会をしている時に、話のシリアスさをあげるときにライトを消して議論をする。なんだこのカッコよさは。会話をしていないシーンがほぼないので、言葉の意味がわからないと正しい意味がわからず、それも恐らく軍部内ないの複雑な揉み合い、政治闘争を描いているので、余計に意味がわからない。来年辺りには日本でも上映しそうなので見直したい。一本目からヘビーで言葉が重要な映画を観れた。