TはTOKYOのTのブログ

映画ログを中心にしております。映画館での鑑賞が中心です。旧作より新作が過半数を超えるのが方針としてます。

2022年7月鑑賞映画記録

東京2020オリンピック:SIDEB
TOHOシネマズ川崎
こんなにむなしい映画観たことない。自分の人生で見掛けたり、体験する気力を失うことが、映し出されてなんだか疲れてくる。野村萬斎が式典プランニングチームで参加しているが、後に辞任した佐々木宏が語る記者会見でイラついている姿を観ることができる。さらにインタビューの中で電通がいかに日本文化を尊敬していないかよくわかったという旨の発言をしていた。更にこの映画では、寂しいような表情で駐車場をトボトボ歩く萬斎が映されるがこれも
制作会社が木下グループ、配給が東宝ということも記しておきたい。河瀨直美のことは、キノフィルムズで何作も組んでいるが今後どうなるんだろう。それと、取って付けたかのように柔らかい光で子供を映しているが、映画としては、「子供たちに何を残せるか」ということを問題提起しているんだろうけど、そんな抽象的な事はどうでもいいから子供に選挙権を与えるなど、具体的な策を提示してほしい。

リコリスピザ
TOHOシネマズ川崎
PTAがこんな、レイドバックした映画を撮るのか。ペイン・アンド・グローリーやベルファスト、ワンスアポンなどと比較したくなる。甘美な思い出が虚しい。夜にお互いがお互いを探すというクリシェは余命十年でもやっていたが、余命十年の方が編集として面白かったような気がする。小ネタを拾うとあの人にはモデルが居てなどあるらしいが、そんな細かいところどうでも良い。PTAが理論武装せずにさっぱり青春映画を撮ったと言えるかも知れませんが、こんなに合わないのなら裸のPTAと合わないのかもしれない。仕事でもよくある。仕事上のお付き合いで上手くいっているが、酒を飲みに行きプライベートな会話をしてみると合わないことが露呈することは。

イントロダクション
ヒューマントラストシネマ有楽町
今年一番苦手な映画かもしれない。この動きがないカメラがとにかくしんどくて、奥行きもないから、貧しく見える。以前見た作品で苦手意識があったがやっぱり苦手だった。そこそこ年寄りで映画を今後も作れる財政状況らしいし、さらに評価されているなら、作風を変える気もないだろう。

ALIVEHOONアライブフーン
TOHOシネマズ 日本橋
ドリフトへのこだわりはもちろんだけれど、ドラマとしても素晴らしい。福島が舞台で、女性キャラクターがギアを紫色に改造してたり、ヤンキー的なセンスなところもあるんだけれど、それもそういったセンスから逃げないぞという気合いに思えて気持ちよかった。めっちゃエンタメでワイスピとか車映画好きにおすすめ。

 

三姉妹
ヒューマントラストシネマ有楽町
柔らかい三姉妹の物語かなと思ったらかなりハードで驚いた。暴力描写がとんでもなく素晴らしい。別途ブログにした。

 

PLAN75
Tジョイプリンス品川
ちょっと綺麗すぎるというか、優等生過ぎやしないか。75歳超えている人はもっと灰汁も強くて、我も強いような気がするのに、この映画では、老人がはいはい言ってしまう。老害もそろそろ絶滅して、PLAN75に飲み込まれてしまうのかな。なにより、年寄りが10万か50万ぐらいの小銭につられてホイホイついていくなんて、私の身の回りの年寄りにはピンとこない。

 

トリフォー特集を観たばかりで、早稲田松竹の上映に気付いて鑑賞。トリフォーの作品のなかでも、ちゃんと映画史的にも評価された作品のはず。よく映画書で名前を見かける作品ですし。このタイトル何で観たか頭の中で検索を掛けたら、「読んでいない本について堂々と語る方法」が出てきた。確か、この映画で本を読んだことがないけれど、本について語る人物について、肯定的に取り扱われていた気がする。多分、所長のことだろう。この所長の本についての発言がなかなか鋭い。本ばかり読んでいる人は不幸になってしまう、という旨の発言をしますが、確かにそうだろう。この所長が日本でいうなら津川雅彦みたいな喋り方でなかなか興味深い。

 

夜の最前線 東京(秘)地帯
ほとんど何もしらずに観たけれど、風俗店をまとめているおばさんの相手をするときに一回やるごとにタバコか箸を並べていくのが面白い。エロコメディで軽い演出やノリが面白いが、ゲイネタがオチ的に使われている。これは昔の映画アルアルな気がするけれど、ゲイを笑いのオチに使うのは多い。この監督井田探の作品は初めてだけれど、どんどん観てみたい。

 

メタモルフォーゼの縁側
渋谷シネクイント
人に憧れることの美しさが胸を打つ。私がじじいになってあんな風に若者と遊びたいかというとどうだろう。あんな芦田愛菜みたいに老人の礼儀規範に見合う若者いるかな。

 

神は見返りを求める
渋谷シネクイント
若くて人前に立ちたいという願望がある女性に入れ込んでいたら、恩を仇で返すようなことをされてしまい、逆上してしまう。程よい距離感を保たないとこんな風におかしくなってしまう。岸井ゆきのはフラフープしながらナポリタン食べるが似合う。

 

トップガン・マーヴェリック
こんなに軍事作戦を無批判に描いていいのかな。敵国を名指しにしないので重みが全然ないので、観ていて単に海軍のプロモーションビデオを見せられている気分になってしまった。それを観ている私、日本国民かぁ。

 

哭悲 THE SADNESS
血まみれ映画でを台湾でカナダ人が撮っているが、いいけどもっと行ける気がする。おっさん役にジョニー・ワンという役者が良い。

 

ボイリング・ポイント沸騰
ワンカット映画。やけに鼻触るし、声も鼻声だけど、イギリス人ってそんなもんかなと思っていると、コカインを鼻から吸い込んでた。

 

エルヴィス
TOHOシネマズ川崎
バズ・ラーマンはフラッと入ったバーでたまに見たりするけれど、そんなに好きじゃないなぁ、中島哲也蜷川実花みたいな人って居るんだなと思っていた。最近、のん(能年玲奈)がテアトルの劇場マナー動画がさかなのこを使って流れているけれど、彼女は今でも生ごみおばさんにコントロールされているのかな。大丈夫かな。と考えてしまった。のんは芸能の先輩にコントロールされているらしいけれど、エルヴィスは芸能のセンスが全くない出自も嘘か本当かわからない太ったおっさんにコントロールされていた。

 

ビリーバーズ
城定秀夫監督は一般映画でもバリバリ撮りまくっている。島での生活が楽しそうだけれど、信仰の充実が性の充実で吹き飛んでしまうのが気持ち良い。

 

炎のデス・ポリス
TOHOシネマズ川崎
ジョー・カーナハンは前作のコンティニューも良いジャンル映画だったけれど、これも良い。酒でも飲みながら見れるような緩やかなノリが気持ちいい。

 

Xエックス
TOHOシネマズ川崎
ちょっと図式的に見えてしまった。性的に満たされない年寄りと性的に満ちている若者。PLAN75も今考えるとこの図式にはまってしまっているような。年寄りの性なんて、雑誌や新聞開けばイヤになるぐらい目につく。年寄りの男性向け風俗は珍しくないけれど、女性の社会進出が進めば年寄りの女性向け風俗がでてくるのかな。性についての掘り下げはビリーバーズの方ができているように思えた。

 

こちらあみ子
監督1作目らしいが、若年寄な態度だ。音演出も面白い。こんな風に女の子の子供を育てるのも楽しいかもな、なんて前半で思ってた私は甘かった。どんどん苦しくなる。それでも大丈夫じゃと答えるあみ子。大沢一菜さんの存在感がすごい。今後も演技続けるのかな。

 

プリズン・サークル
キネカ大森
前々から評価が高い映画でしたが、確かに良い。刑務所を撮るのはとてもハードルが高いらしい。それでも若者ならやり直しができるということを考えてしまった。

 

神々の山嶺いただき
日本の小説漫画原作らしいけれど、フランス映画。日本描写が誠実で面白い。雑誌カメラマンが登山家に魅せられていく。

 

わたしは最悪。
上手く楽しめなかった。

 

ミニオンズ・フィーバー
TOHOシネマズ日本橋
これを観る前日に上司に憧れるということの難しさについて話をしていて、その時に私としては、「他人は他人なので憧れることができなくても構わないのではないか」と環境に左右されずに自分のできることをしていきたいという考えからそんな結論に至った。最後の方の人に憧れることや認めてもらうことの美しさからガンガン泣いてしまった。しばらく泣いていて、電車のなかでも泣いていた。

 

怪盗グルーのミニオン危機一髪・怪盗グルーのミニオン大脱出・怪盗グルーの月泥棒
配信
どれも素晴らしい。グルー役のスティーブ・カレルが演じてきた40歳の童貞男フォックスキャッチャーなどの雰囲気も少し引きずっているのが、スティーブ・カレルファンとしてはうれしい。

 

ジャック・アンド・ベティ
予告を観ていると後ろから、「すみません。首動かさないでもらっていいですか」と苦情を受ける。衝撃を受けた。帽子をとれ、頭を下げろなどの苦情は劇場でみてきたが、さすがにこれは初めてだ。「出来ません」と答えたけれど更に文句を言われるのも嫌なので空いていたため、席移動した。思ったよりずっとさっぱりした作り。後にあげるクレイジーズ/細菌兵器の恐怖もだけれど、このさっぱり感がロメロ節なのかな。